第17回超音波ハンズオンセミナー初級編が愛知県名古屋市にある名古屋市中小企振興会館にて開催されました。月初めにもかかわらず多くの参加者を迎える事が出来ました。
シンポジウムでは、奥村接骨院の奥村 卓巳先生をはじめ長野整形外科クリニックの小林 久文先生、ヤマモト整骨院の山本 幸治先生3名にご講演をしていただき、一日を通して非常に内容の濃い開催となった模様をお伝え致します。

日時

2014年7月6日（日）9時50分から16時00分まで

場所

名古屋市中小企業振興会館 (吹上ホール)  第3会議室 (愛知県名古屋市千種区吹上2-6-3)

【シンポジウムの部】

テーマ：『上肢の外傷』

座長：金田 晋　学会理事(愛知県)

パネリスト：奥村 卓巳(愛知県)、小林 久文(長野県)、山本 幸治(岐阜県)

①「野球肘の評価と観察」

奥村 卓巳(愛知県)

②「尺骨疲労骨折の発見に超音波評価が有用であった1症例」

小林 久文(長野県)

③「野球肘外側部障害、離断性骨軟骨炎について」

山本 幸治(岐阜県)

3名の貴重なご講演を頂き、奥村先生の野球肘に関しては、成長期型と成人型の骨端核、骨端線がどのようになるのか。をポイントにし講義をして頂きました。また小林先生の尺骨疲労骨折に関しては、ドプラーでの観察での観察を主に行い、超音波で経過の評価や有用の大切さを教えて頂き、山本先生の野球肘外側部障害、離断性骨軟骨炎では、部位による分類での内側、外側、後方部に分けて見方や症例の説明等の話を頂き、発表者や会場内の皆様からの質疑応答にお答えする形で行われました、大変活発な意見交換となり会場の皆様も大変勉強になった模様です。

【教育セミナー講義の部】

講師：小林 久文(長野県)

初級編　講義テーマ　―「肘・手関節」―

講師の小林 久文先生より、肘・手関節の各部位をドプラーを使用しながら内側上顆や鉤状突起の抽出しＭＣＬのＡＯＬ(前斜走)繊維の抽出方法や、前方走査、後方走査との違い、離断性骨軟骨炎の見方などのご説明を頂き、レントゲンやＭＲＩ、超音波等の画像を使用しわかり易く発表をして頂きました。

【教育セミナー実技の部Ⅰ】

講師：小林 久文(長野県)

『初級編』　観察部位　―「肘・手関節」―

インストラクター：山田 直樹(愛知県)、金田 晋(愛知県) 、奥村 卓巳(愛知県)、山本 幸治(岐阜県)

午後の部は教育セミナー実技の部から再開となりました。実技講習に先立ち、小林先生から肘の内側側副靭帯、内側上顆の観察方法から始まり、橈骨遠位端から尺骨茎状突起にかけてのデモンストレーションを行いました。その中で、観察法、プローブ操作等のご説明を頂きました。

【教育セミナー実技の部Ⅱ】

講師：小林 久文(長野県)

『初級編』　観察部位　―「肘・手関節」―

インストラクター：上記と同じ

実技の部Ⅰに引き続き実技の部Ⅱでは、伸筋腱区画(1～6)区画、手根骨のデモンストレーションを行いました。スクリーンの画像を見ながらメモを取られている先生方が多く見られました。その後実技講習を行いました。
インストラクターは学会認定講師の4名が各ブースにて参加者へわかり易く実技を行ってもらいました。各ブースではインストラクターの講師の先生に質問等を投げかけ、熱心に学んでいる姿が印象的でした。

【Ｑ＆Ａコーナー】

座長：山田 直樹(愛知県)

パネリスト：奥村 卓巳(愛知県)、金田 晋(愛知県)、小林 久文(長野県)、山本 幸治(岐阜県)

こちらは、事前に聞いてみたい質問をアンケートにご記入して頂き、パネリストの先生方がお答えするコーナーとなっております。今回取り上げられたのは、足関節の見方。パネリストの山田先生がいくつかの症例を持参し説明をして頂きました。その他にも靭帯の強度について、鍵盤損傷で肩甲下筋の断裂の発生機序などの質問がありレクチャーが御座いました。