第18回 超音波ハンズオンセミナー初級編 福島開催
日本超音波骨軟組織学会では、東北地区における各種の行事は宮城県仙台市で開催しておりました。
しかし、福島県におきましては東日本大震災からすでに3年が経過しているのにも関わらず未だ多くの影響が残っており、その現状が各報道機関から発信されています。さらに本年は気候不順も加わり被害も広がっております。そこで本会では福島の魅力や復興支援になればと考え、微力ながら今回は福島県での開催といたしました。
- 日時
- 2014年8月24日(日)9時50分から16時00分まで
- 場所
- コラッセふくしま4階 中会議401(福島県福島市三河南1-20)
【開会の辞・連絡事項】
賛助会員 富田 孝次(茨城県)
【基調講演の部】
司会:對馬 雅彦先生(茨城県)
- 『野球肘の診断と治療』福島県立医科大学整形外科
- 講師 大歳 憲一先生
■基調講演者のご紹介
大歳 憲一先生
(福島県立医科大学整形外科 助教)
福島県立医科大学整形外科 助教
日本整形外科学会 専門医
日本体育協会 公認スポーツドクター
[臨床専門分野]
・スポーツ外傷・障害の診断と治療
・肩関節・肘関節・膝関節外科
・関節鏡下手術
[研究分野]
・投球障害に関する基礎的・臨床的研究
・膝前十字靭帯再建術の基礎的・臨床的研究
司会:對馬 雅彦 先生(学会理事)
基調講演の部では福島県立医大の大歳憲一先生よりご講演をいただきました。ご自身でも野球経験者との事で、特に肘関節を中心に研究をされているそうです。今回のご講演でも、障害の早期発見を目的とした野球肘検診が全国各地で行われている様子や、成長期の野球肘を中心に診断方法と治療方法についてご紹介を頂きました。我々、柔整師が取り扱う機会の多い疾患であり、超音波を取り扱う事の出来る機関として明日からの診療に役立つ情報が多く、貴重な講演を拝聴する事が出来ました。
【会員発表の部】
症例報告者
①「コーレス骨折のエコー画像による経過観察」
太田 よしみ 先生(福島県)
②「関節水腫のエコー画像観察」
高橋 祥汰 先生(福島県)
③「掌側坂損傷のエコー観察」
菊池 和広 先生(福島県)
④「肉離れの超音波観察」
對馬 雅彦 先生(茨城県)
上記4名の先生方より症例報告をしていただきました。初めて発表される先生もおり緊張されている様でしたが、非常に興味深い症例を発表して頂きました。また基調講演でご講演頂きました大歳先生にもパネリストとして就いて頂き貴重なご意見も拝聴する事が出来ました。発表者から参加者へ質問を投げかける等、活発なディスカッションが繰り広げられました。
パネリスト
大歳 憲一 先生(福島県)
坂本 哲也 先生(埼玉県)
新井 達也 先生(埼玉県)
矢島 勇 先生(埼玉県)
【教育セミナーの部】
- 講師 坂本 哲也先生(埼玉県) 初級編 観察部位 「手関節・指関節」
- インストラクター:對馬 雅彦 先生(茨城県)・曽山 良之輔 先生(新潟県)・新井 達也 先生(埼玉県)・
- 矢島 勇 先生(埼玉県)
坂本 哲也 先生
教育セミナーの部では「指・手関節」をテーマとし参加者全員が実技講習を受けて頂きました。実技に先立ち、講師の坂本先生より基本走査法のご説明がございました。静止画での観察ではなく動画で観察する事。動的観察する事で判断が出来ることなど、診察ルーティーンを交えた解説をしていただきました。その後、インストラクターの先生方には各機種に就いて頂き、参加者全員が実機を使用しての実技実習を受けて頂きました。
【Q&Aコーナーの部】
- 座長:矢島 勇先生(埼玉県)
- パネリスト:坂本 哲也 先生(埼玉県)、對馬 雅彦 先生(茨城県)、曽山 良之輔 先生(新潟県)、
- 新井 達也 先生(埼玉県)
このコーナーでは事前に寄せられた質問や日頃の診療で悩んでいることなど、エコーに関する疑問をパネリストに答えて頂くコーナーです。今回も、事前に寄せられた質問をパネリストのみならず、参加者全員が討論する場となり活発な意見交換がなされました。
【閉会の辞】
賛助会員 富田 孝次(茨城県)
地元の先生方の多大なご協力もあり大勢の方にお集まりいただく事が出来ました。中でも初めて参加される若い先生方も多く、福島県が初開催とは思えない活気溢れた開催となりました。
遠方から参加された方も多く見られ、帰りの際には会場内にある土産屋さんにおいて、多くのお土産を買われている姿も見られました。 当会では、今後とも全国各地の復興支援を必要とされる地域において1開催でも多く開ければと思っております。そして、開催する事によって少しでも復興支援の後押しが出来ればと考えております。