第44回 超音波ハンズオンセミナー初級編 (北海道開催)
2018年6月24日、日本超音波骨軟組織学会認定第44回 超音波ハンズオンセミナー初級編が、札幌市中央区にあります札幌市教育文化会館4階 研修室403で開催されました。総勢33名の参加者にお集まりいただき盛況に開催されました。
- 日時
- 2018年6月24日(日)9時50分から15時00分
- 場所
- 札幌市教育文化会館4階研修室403(北海道札幌市中央区北1条西13丁目)
【開会の辞・連絡事項】
富田 孝次 賛助会員(茨城県)
【入門講習】
座長:西家 洋昭 学会理事、大会長 (北海道)
『初級者への超音波の基礎 ~エコーの原理と画像読影のコツ~』
講師:曽山 良之輔 学会理事、東日本副支部長(新潟県)
プログラムの冒頭では『入門講習』として、本会の理事であります曽山 良之輔 先生による『初級者への超音波の基礎~エコーの原理と画像読影のコツ~』と題し、参加者に分かりやすい内容で超音波の原理からプローブの走査方法、画像判読まで〝超音波の基礎〟につい講義をして頂きました。
【症例セミナー】
座長:西家 洋昭 学会理事、大会長(北海道)
『スポーツ外傷と超音波画像診断装置 ~症例画像を中心に~』
講師:矢島 勇 学会理事(埼玉県)
矢島 勇先生には『スポーツ外傷と超音波画像診断装置~症例画像を中心に~』と題した講義をして頂きました。矢島先生も曽山先生と同じく本会の東日本支部の理事であり、本会では数多くの講義をして頂いております。今回は矢島先生の臨床の現場で得られたアキレス腱や母趾IP関節、腓骨内側頭などのスポーツ外傷の症例をご紹介頂き、翌日からの診療に役立つお話をしていただきました。
【症例発表】
座長:工藤 重孝 学会認定講師(北海道)
『会員発表』として、開催地区4名の会員による奨励発表をして頂きました。実際にそれぞれの臨床現場で得られた症例を発表頂き、座長の主導の下、パネリストの先生方と皆様と一緒になり、活発な意見交換をして頂きました。
「肩関節のクリック触知の一考察」
高桑 久泰(北海道)
動画での視覚と、触診の感覚を同時に確認できるので、エコー観察はとても有効だとの発表がありました。
「肩と膝の石灰沈着性病変について」
椎名 正人(北海道)
高エコー像が石灰化によるものなのか、隆起した骨の辺縁像なのか判別に苦労した。初診時毎にエコー検査を実施することが、症状の判別には大切だと思うとの発表がありました。
「乳児の中足骨骨折に有効だった超音波観察」
高山 裕康(北海道)
まだ話せない乳児の診断には、客観的に患部を観察できるエコー検査が有効だったとの発表がありました。
「膝関節に関わる傷病の判断に有効な超音波観察」
富樫 嘉秀(北海道)
患者に損傷部位のエコー画像を確認してもらい、患部の状態を説明することで、損傷に対する理解度が増すので、傷病の判断にエコー検査は有効だったとの発表がありました。
パネリスト
西家 洋昭 学会理事
曽山 良之輔 学会理事
矢島 勇 学会理事
【教育セミナーの部】
初級編 観察部位 -「肘関節 」-
講師:曽山 良之輔 学会理事(新潟県)
午後からは、「肘関節の観察」をテーマに症例画像も参照しながら、解剖、症例、抽出方法などの講義に加え、実際に装置を使った実習で臨床的な活用方法を学ぶ『教育セミナー』を実施いたしました。
『教育セミナー』では、症例画像の鑑別をテーマに、豊富な症例の紹介を中心に描出の為の知識と技術、読影と考察、判断方法が解説されました。
その後、実習内容ごとにレベルブースを分け、受講者それぞれのレベルにあったブースで実技実習を学んでいただきました。必要とされる解剖学の知識やプローブ走査の方法から最新の知見を踏まえた実践的な内容の情報交換まで、受講者のレベルにあったブースが用意されました。会場内に配置された各装置に付くJSBMインストラクターの指導の下、実際に超音波画像診断装置を使って、肘関節を課題としてAOLや肘内障、腕橈関節などを対象部位として抽出を体得していただきました。
インストラクター:
西家 洋昭(北海道)、矢島 勇(埼玉県)
工藤 重孝(北海道)、梅田 和典(北海道)
他、基礎運動器系超音波技師 資格取得者
【Q&Aコーナーの部】
座長:矢島 勇 学会理事(埼玉県)
事前アンケートで頂いた質問に、パネリストの先生方に答えて頂きました。
これからの治療に生かせる勉強会でした。北海道内で年3回程セミナーを開催してほしいです、などの感想や意見がありました。
パネリスト:
西家 洋昭 (北海道)
曽山 良之輔 (新潟県)
工藤 重孝 (北海道)
【閉会の辞】
富田 孝次 賛助会員 (茨城県)