一般社団法人日本超音波骨軟組織学会  Tha Japanese Society of Bone and Muscul Ultrasound

理事・副会長 就任のご挨拶 (長尾淳彦)


「超音波画像観察装置を柔道整復師の手に」を実現するために


明治国際医療大学保健医療学部教授
公益社団法人京都府柔道整復師会会長
公益社団法人日本柔道整復師会理事(学術教育部長)
日本柔道整復接骨医学会理事
厚生労働省柔道整復師学校養成施設カリキュラム等改善検討会構成員

長尾 淳彦


このたび、理事ならびに副会長に就任致しました長尾淳彦でございます。このような大役を仰せつかり、まことに微力でございますが山田会長ならびに理事・役員の皆様のご助言、ご協力をあおぎ、会員の皆様のために力のかぎり邁進してゆく決意でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、平成27年12月11日に十数年間大きな改正の無かった柔道整復師学校養成施設カリキュラム等改善検討会(厚生労働省医政局)が開催されました。この開催に至るまでの準備は公益社団法人全国柔道整復学校協会、公益財団法人柔道整復研修試験財団、公益社団法人日本柔道整復師会、日本医師会、厚生労働省医政局医事課によって周到に打合せされました。

養成施設の乱立による教育環境・内容の劣化、柔道整復師の倫理観の低下などによる療養費不正請求が社会問題となり、柔道整復師養成の入り口である学校養成施設カリキュラム改正により国民の信頼と期待に応える質の高い柔道整復師を養成することをこの検討会の目的としました。そして、1.総単位数の引上げ、最低履修時間数の設定 2.臨床実習の在り方 3.専任教員の見直し 4.その他 について約10か月間かけて纏められ、その中には専門分野に「柔道整復術適応の臨床的判定(医用画像の理解を含む)」2単位30時間が新設されました。柔道整復術の適応で得た知識を活用し、臨床所見から施術に適する損傷と適さない損傷を的確に判断できる能力を身に付け、安全に柔道整復術を提供する。「患者安全」「医療安全」の観点から超音波画像観察装置(以下、運動器エコー)を使うことが認められたわけであります。今後はこのような教育を受けた柔道整復師が誕生していき新たなステージを迎えることとなりますが、現在就業されている約7万人の柔道整復師も含めて正しい使用方法が求められます。例えば、薬機法の承認を得ていない運動器エコーの販売や使用は禁止されておりますが、現在柔道整復師が使用している運動器エコーの中には人体の安全性の担保と計測精度、品質の保証されていないものも多く含まれています。そのため、まず導入の時点で機器、また取扱業者の選定も前述した条件に沿うように慎重に行わなければなりません。そして導入後には施術に適する損傷と適さない損傷を的確に判断できるための能力を身に付けることが求められ、さらに患者への結果告知や料金の徴収などの課題も検討する必要があります。あくまでも、これらは我々が運動器エコーを使用するにあたり、柔道整復施術の「患者安全」「医療安全」の確保のためのものであります。これを見誤ると今後一切、運動器エコーを柔道整復師は使えなくなる可能性がありますので今は、これらの課題に向き合っていく辛抱の時だと言えます。

現在、柔道整復施術所は全国に5万施術所あり運動器エコー導入率は8%です。日本柔道整復師会、日本柔道整復接骨医学会では2年後の2022年には3万施術所への導入を目標にしています。そのための活動も行っておりますが、今回の新型コロナウイルス感染症による柔道整復師業界への影響は甚大なものとなり、患者が減り廃業される施術所も多く出てくるでしょう。しかし、患者が減って生まれた皆さんの時間を運動器エコーのスキルを身に付ける時間へ費やすことで、このピンチをチャンスに変えることができると思います。

この目標を実現させるためには長年、超音波画像観察の学術団体として活動、蓄積されてきたこの学会のノウハウは大きな力となると確信しております。この学会の力をうまく活かして、「超音波画像観察装置を柔道整復師の手に」をより早く実現いたしましょう。

各種団体と関係しております私は、業界内の橋渡し的役割に力を注ぎ、この学会の発展に尽力する所存でございます。今後とも皆様へご協力のほどをお願いいたしまして理事・副会長就任のご挨拶とさせていただきます。


令和2年5月17日

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