日本超音波骨軟組織学会 第23回 西日本支部九州分科会が、
熊本市内で開催されました。

2006/05/15
 
   
     
   平成18年5月14日(日)、熊本県熊本市内の施設「熊本市総合女性センター研修室A・B」において、日本超音波骨軟組織学会第23回西日本支部九州分科会が、参加者総勢49名で開催されました。  
     
 
【症例発表】
症例発表T 症例発表U
「レントゲン上明らかでない骨傷のエコー画像」 「エコー画像をもとにした治療プログラム
の立て方」
小川 仁志 会員 丸山 功 会員
 
     
 

 田中和夫西日本支部副支部長の開会挨拶で幕を開けた分科会は、まず小川仁志会員(大阪府)による「レントゲン上明らかでない骨傷のエコー画像」、丸山功会員(大阪府)による「エコー画像をもとにした治療プログラムの立て方―頚部・腰部疾患―」の症例発表が行われました。

 
     
 
【基調講演T】
「整形外科疾患に対するエコー検査」
古東 司朗 先生
(古東整形外科内科院長、医学博士)
 
     
   その後の基調講演の部では、「整形外科疾患に対するエコー検査」をテーマに、古東整形外科内科院長である古東司朗先生をお招きしてご講演いただきました。日常診療の中で遭遇したアキレス腱断裂、アキレス腱炎・腱周囲炎、アキレス腱肥厚症、後脛骨筋腱損傷、腓骨筋腱脱臼、短腓骨筋腱縦断裂、長母趾及び総趾伸筋腱腱鞘炎などの貴重な症例画像を、OPEの様子・患部の写真画像、X線、MRI、解剖図などを交えた解りやすいスライドでご紹介されました。また、腫瘍及び腫瘍類似疾患としてガングリオン、膝ベーカー嚢腫、半粉瘤Atheroma、脂肪腫など、その他数種類の症例発表もあり、非常に参考となる興味深いご発表となりました。
 ご講演の中で「超音波診断装置は場所を選ばず設置が可能で、費用が安価、さらに診断精度を高める」というお言葉がありました。整形外科開業医の日々の医療現場で、超音波診断装置の有用性を高く認識された方が、長年にわたってこれだけの症例に対して利用されて来ているという事実は、現在超音波をご使用になられている方にも、或いはこれから超音波の導入をご検討されている方にも、大きな自信と希望になったことでしょう。
 
     
  【教育(初級)セミナー「上肢・下肢実技編」】  
 
教育(初級)セミナー『上肢・下肢実技編』実技講習の様子
 
     
 

 昼食休憩を挟んだ午後からは、教育(初級)セミナーの部として「上肢実技編、下肢実技編」が行われました。 講師には金田晋先生(愛知県)、大原康宏先生(福岡県)に、インストラクターには午前中にも症例発表をしていただいた小川仁志先生(大阪府)、丸山功先生(大阪府)、そして草原英文先生(熊本県)、勝田浄邦先生(福岡県)にご担当いただき、熱心なプローブワーク実習が行なわれました。セミナーに参加した方々は、慣れない手つきでプローブを握り悪戦苦闘しながらも、その真剣な表情からテクニックのマスターに挑む意気込みが感じられました。

 
     
  【閉会の辞、連絡事項】  
 
竹市 勝 学会諮問委員・理事
 
     
   最後に、学会諮問委員・理事である竹市勝先生により閉会の辞が述べられ、連絡事項として教育(初級セミナー)受講修了者の中級セミナーへのステップアップのすすめ、これから全国各地で開催される定時総会、学術集会、分科会の開催予定がアナウンスされました。