暦の上では秋なのに、まだまだ暑い9月12日に、TOC有明にて東日本支部学術集会が行われました。北海道から
沖縄まで全国各地の方々にご参加頂きまして、気付けば総勢151名の参加者となりました。
佐藤和伸学会副会長
坂本 哲也学会理事
座長の坂本 哲也先生から、「今回の研究発表はデータや グラフが多く、少し難しいかもしれないが数値にこだわらず、 イメージをして聞いて頂きたい」とのお話があり、 川上泰雄研究室特別発表へと移りました。
―“ 早稲田大学スポーツ科学学術院 川上泰雄研究室 ”特別発表
★「身体長軸方向の負荷に対する体幹筋の筋活動に関する研究」
丸山祐丞、川上泰雄、矢内利政
★「超音波法によるアキレス腱伸長計測の課題-足部の形状変化の影響-」
岩沼聡一朗、赤木亮太、橋詰賢、川上泰雄
★「月経周期が足関節の可動域および筋・腱特性に及ぼす影響」
吉川亜有美、平山邦明、栗原俊之、川上泰雄
★「超音波法による筋腱特性の評価」 川上泰雄
丸山祐丞 会員
岩沼聡一朗 会員
吉川亜有美 会員
それぞれの研究発表の後には、中級やフォローアップに 参加している方々からの鋭い質問が飛び出していました。
特別研究の最後は川上先生自らの研究発表がありました。
たくさんのグラフ、解剖図、写真が出てきて、難しい内容
ではありますが、イメージがとてもし易く、初めて参加の
方でも理解しやすいような、さすがと言えるとても素晴らしい
研究発表がありました。
質疑応答の様子
研究発表の部の後は休憩を挟み、司会の佐藤和伸学会副会長から、今回講師としてお越しいただいている奥野 祐次 先生のご紹介があり、基調講演の部がスタートいたしました。
エコーが有用だった症例として鎖骨の遠位端溶骨症や肋骨の多発性骨髄腫の症例画像紹介があり、また肩関節と肘関節の脱臼や上腕骨の頚部と顆上の骨折などについて、術中のビデオ画像も交えて、修復術や再発防止に対する考え方など血管内治療の専門家ならではのご講演をいただきました。
佐藤和伸学会副会長
奥野 祐次 先生
生体における無血管組織というものを理解し、どの状態が異常なのかを知ることにより、悩まずに
スムーズな診断ができるカラードプラーの有用性を知ることもできました。
講演の最後には3名(山本先生、太田先生、市後崎先生)の質問があり基調講演の部を終了しました。 しかし、それでも時間は足りず、お昼の時間も奥野先生の前に、質問者の長蛇の列が出来上がりました。
【教育セミナーの部 】
午後の部には、教育セミナーが行われました。
★入門編 第1章-「音響工学」-
講師:曽山良之輔(新潟県)
★初級編 -「上肢」-
講師:新井 達也(埼玉県)
曽山良之輔先生
新井 達也先生
入門編では、超音波の特性や種類、
仕組みなどについて、基礎的なお話が
ありました。
初級編では、今回の初級編のテーマで
ある、「上肢」について、実際の症例に
基づいて解説を行ってくださいました。
入門編の様子
その後、実技演習へと移りました。それぞれの超音波の前には、インストラクターとして、佐藤和伸先生、阿部修先生、坂本明広先生、柳田雅彦先生、石田岳彦先生、坂本哲也先生、早川浩実先生、望月真先生が就かれました。 各インストラクターの指導の下、参加者全員が「結節間溝(上腕骨)」、「肘関節後脂肪体posteriol fat pad」、「末節骨屈筋腱付着部(母指)」をテーマに、正確な描出に取り組みました。
竹市 勝 諮問委員
とても盛り上がりをみせた学術集会の最後は、竹市勝学会理事の
「研究発表では実験的なお話がありました。基調講演ではカラードプラーでこのようなことができるのかと、考えをひっくり返されるようなお話がありました。入門編と初級編では超音波を使用するに当たっての基礎的なお話がありました。今回は様々なレベルのお話があり、有意義な1日になったのではないかと思います。」という言葉で締め括られ、第24回東日本支部学術集会はお開きとなりました。