司会:川上 泰雄 先生
「結合組織損傷の修復過程を組織学的・分子生物学的に観る -下肢の骨折や筋挫傷を題材に-」
名古屋大学大学院 医学系研究科 機能構築医学専攻 機能組織学 客員研究者 白石 洋介 先生
基調講演には、名古屋大学大学院 医学系研究科 機能構築医学専攻 機能組織学の 客員研究者であらせられます白石洋介先生をお迎えしました。川上 泰雄 学会副会長が司会に就かれ、プロフィール紹介後、「結合組織損傷の修復過程を組織学的・分子生物学的に観る-下肢の骨折や筋挫傷を題材に-」という演題で講演が始まりました。 臓器や運動器組織の可視情報をリアルタイムに得られる方法として、B モード超音波画像は有用であると述べられ、単に可視化の道具として観るのではなく、細胞外基質(ECM: extracellular matrix) を構成している主な分子の立体分子構造と重ねてみることが、リアルタイムに観察ができるBモード超音波画像を更に臨床で有意義に用いる為となり、アミノ酸がどんな原子で構成されているかを知ることは、近代医学の現場に身を置く臨床家にとって、施術に対する責任という面からも必須の知識であることを、最新の知見に臨床例を重ね合わせながら、とてもわかりやすくご紹介くださいました 。
川上 泰雄 先生
白石 洋介 先生
座長: 山田 直樹 学会会長
★「膝痛と超音波画像」
大原 康宏 先生
★「エコー画像からわかること(下肢軟部組織損傷)」 渡辺 正哉 先生
★「足関節捻挫に伴い、超音波診断装置で観察された偽関節症例」 金田 晋 先生
続いて、「下肢の外傷」について3名の先生から発表頂き、それに対するシンポジウムが行われました。座長には山田直樹会長、パネリストには、大原康宏理事と渡辺正哉監事、金田晋理事に奥村卓巳先生も加わり、様々な症例をもとにした発表が行われました。会場からの質問も多く、また、白石洋介先生からも、よりわかりやすく奥深いご助言を頂く等、とても充実した内容のシンポジウムとなりました。
インストラクター:山根 款 先生、綾田 剣一 先生、奥山 建志 先生、三浦 良平 先生
会員セミナーでは、超音波装置のごく基本的な知識から始まり、膝を中心とした解剖学、そして膝への超音波装置のアプローチの仕方へと順を追ってわかりやすく講演頂いた後、参加者の方々も超音波装置を用いて、アプローチの仕方やコツを指導頂きつつ実際に観察を行いました セミナーの様子